10.2023.19

寒くなる季節に古傷がうずく… その痛み、諦めていませんか?

「古傷」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか? 若い頃に経験した捻挫や骨折、あるいは仕事で無理をした結果の腰痛や肩こりなど、人それぞれ抱えている悩みがあるかもしれません。特に日本は四季がはっきりしており、肌寒くなる秋冬の季節になると、以前の痛みがぶり返したり、症状が重くなったりするという声をよく耳にします。

これは東洋医学、特に「漢方」の考え方でいうところの「旧傷(きゅうしょう)」にあたります。完全に治りきっていない昔の怪我が、季節の変わり目や冷えによって再び顔を出す状態を指します。なぜ寒くなると古傷がうずくのでしょうか? それは、血行が悪くなることで、体全体の巡りが滞り、組織への栄養供給や老廃物の排出が滞ってしまうからだと考えられています。

あなたも心当たりがありませんか?秋冬に悪化しやすい古傷のサイン

具体的な症状としては、以下のようなものがあります。40 代以上の日本人の皆さんにとって、きっと身近な悩みとして感じられるのではないでしょうか。

  • 骨折後の後遺症: 昔の骨折部位が、冷え込むとジンジンと痛んだり、動きが悪くなったりすることはありませんか? 血行不良は、骨折箇所の回復を妨げ、痛みを長引かせる原因となります。
  • 関節の痛みとこわばり: 朝起きた時や、寒い場所にいると、膝や肘などの関節が固まって動かしにくくなることはありませんか? 関節の動きを滑らかにする滑液が血行不良で滞ると、痛みやこわばりが顕著になります。
  • 筋肉や腱の痛み: 以前の肉離れや腱の損傷が、寒くなるとズキズキと痛んだり、引きつるような感覚がしたりしませんか? 血行が悪いと筋肉や腱の修復が遅れ、痛みが悪化しやすくなります。
  • 打ち身や職業病による痛み: 転倒して打ち身になった箇所や、長年のデスクワークや立ち仕事で特定の部位に負担がかかり続けている箇所が、冷えでさらに痛むことはありませんか? 慢性的な痛みや凝りは、血行不良によって改善しにくくなります。
  • 「骨錯縫(こつさくほう)」「筋出槽(きんしゅっそう)」といった骨や筋肉のズレ: 東洋医学独特の考え方ですが、骨や筋肉の微妙なズレが、血行不良によってさらに悪化し、慢性的な痛みや可動域の制限を引き起こすことがあります。このような場合、漢方では手技療法や温めるケアが有効だと考えられています。

漢方の知恵で、秋冬の痛みに向き合う

「古傷だから仕方ない…」と諦めてしまう前に、東洋医学、特に漢方の視点を取り入れてみませんか? 漢方では、体の不調を部分的に捉えるだけでなく、体全体のバランスを整えることを重視します。

例えば、上記で挙げたような症状に対して、漢方では以下のようなアプローチを考えます。

  • 血行促進: 体を内側から温め、滞った血行を改善することで、痛み物質の排出を促し、組織の修復を助けます。生姜や桂皮といった生薬は、体を温める作用で知られています。
  • 体の巡りを整える: 水分代謝を整えたり、気の流れをスムーズにしたりすることで、体の各機能が正常に働くようサポートします。
  • 自然治癒力の向上: 体が本来持っている回復力を高めることで、痛みの根本的な改善を目指します。

もちろん、症状によっては専門医の診断が不可欠ですが、日々のセルフケアとして漢方の知恵を取り入れることで、秋冬のつらい痛みを和らげ、快適な毎日を送る一助となるはずです。

漢方で「古傷」の悩みを解消し、より豊かな毎日へ

私たちは、日本の皆さまが抱える古傷の悩みに寄り添い、東洋医学の観点から心身ともに健やかな生活を送るためのお手伝いをしたいと考えております。当社の漢方知識や製品が、皆さまの「漢方ライフ」を豊かにする一助となれば幸いです。