04.2026.03

漢方外用ケアは、デスクワーク族の腰痛・肩こりの日常的なセルフケアとして活用できる選択肢の一つです。厚生労働省の調査でも腰痛は有訴者率の上位を占めており、本記事では漢方外用ケアの成分と日常での活用法を薬剤師監修で解説します。

※薬機法に基づき療効の標榜は行っておりません。本記事は一般的な健康情報の提供を目的としています。

なぜデスクワーク族に腰痛や肩こりが多いのか

デスクワーク族に腰痛や肩こりが多い最大の理由は、長時間同じ姿勢を維持することで特定の筋肉群に持続的な負荷がかかることにあります。座位姿勢では、立位に比べて腰椎椎間板への圧力が約1.4倍に増加するとされており(Wilke HJ et al., Spine, 1999)、腰部の筋肉や椎間板に大きな負担がかかります。

肩こりについても、パソコン作業時に前傾姿勢が続くことで、僧帽筋や肩甲挙筋といった肩周辺の筋肉が緊張状態を維持し、血流が滞りやすくなります。厚生労働省の2022年国民生活基礎調査によれば、腰痛は男性の有訴者率第1位、女性でも肩こりに次いで第2位を占めており、現代の日本人にとって最も身近な身体の不調の一つです(厚生労働省, 2022)。

さらに、コロナ禍以降のテレワークの普及により、自宅の作業環境がオフィスほど整っていないケースが増え、デスクワーク族の腰痛リスクはより一層高まっています。4,227人の日本人デスクワーカーを対象とした横断研究では、テレワーク増加群の腰痛発症オッズ比は2.00(95%信頼区間:1.36-2.93)と、約2倍に上昇することが報告されています(Matsugaki et al., 2021)。

薬剤師が解説する漢方外用ケアの成分と仕組み

漢方外用ケアの特徴は、複数の植物由来成分を組み合わせて外用に用いる点にあります。代表的な成分とその背景を、薬剤師の視点から解説します。

大黄(だいおう)は、タデ科の植物の根茎から得られる生薬で、主要成分であるエモジン(emodin)はNF-κBシグナル経路の抑制や炎症性サイトカイン(TNF-α、iNOS等)の発現低下への関与が報告されています(Huang et al., 2005)。外用処方では主に収斂・保護作用の文脈で配合されることが多く、黄柏と組み合わせた三黄散の形で古くから活用されてきました。なお、一部の研究ではCOX-2経路への関与も報告されており(Huang et al., 2005)、NSAIDsとは異なる植物由来のアプローチとして注目されています。

黄柏(おうばく)は、ミカン科キハダの樹皮を乾燥させた生薬で、主要成分であるベルベリン(berberine)を豊富に含みます。ベルベリンについては、近年の研究でTNF-αシグナル経路を介した生体応答への関与が報告されています(Zhu et al., 2024)。漢方の外用処方では、大黄と黄柏を組み合わせた「三黄散」などの形で古くから活用されてきました。

薄荷脳(メントール)は、シソ科ハッカの精油から抽出される成分で、皮膚に塗布した際に冷涼感をもたらすことが知られています。この冷涼感は、皮膚の温度受容体(TRPM8)を活性化することで生じるものです(McKemy et al., Nature, 2002)。

一般的な外用鎮痛剤(NSAIDs系)は即効性がある一方、長期連用による皮膚刺激や成分量の制約があります。漢方外用ケアは植物由来成分を複合的に配合しており、日常的に塗布しやすい点が特徴です。薬剤師の立場から、デスクワークの合間に漢方外用ケアを日常的なセルフケアの一つとして取り入れることは、検討に値する選択肢といえます。ただし、痛みが長期間続く場合や症状が悪化する場合は、必ず医療機関を受診してください。

データで見るデスクワーク族の腰痛リスク

デスクワーク族の腰痛リスクは、複数の公的統計や学術研究により具体的な数値として示されています。

厚生労働省の2022年国民生活基礎調査では、日本全国の有訴者率(自覚症状がある人の割合)において、腰痛は男性で第1位、女性でも肩こりに次ぐ第2位にランクインしています。人口千人当たりの有訴者率で見ても、腰痛と肩こりは他の症状を大きく引き離しており、日本人の国民的な健康課題であることがわかります(厚生労働省, 2022)。

テレワーク環境に限定した調査では、2020年に実施された4,227人の日本人デスクワーカーを対象とした横断研究において、テレワーク増加群の腰痛発症オッズ比は2.00(95%信頼区間:1.36-2.93)であったと報告されています。この結果は、自宅での作業環境がオフィス環境と比較して腰部への負荷を高めている可能性を示唆しています(Matsugaki et al., 2021)。

また、厚生労働省は「職場における腰痛予防対策指針」(2013年改訂)において、長時間の座位作業を腰痛のリスク要因として明確に位置づけ、1時間に1回以上の姿勢変換や小休止を推奨しています。

デスクワーク族のための具体的な漢方外用ケア活用法

デスクワーク族が漢方外用ケアを日常に取り入れる際は、タイミングと部位を意識することが重要です。薬機法に基づき療効の標榜は行っておりませんが、日常的な外用ケアとしての活用法をご紹介します。

朝の出勤前:デスクワークを始める前に、肩甲骨周辺や腰部に漢方外用軟膏を薄く塗布しておくことで、1日を通じた外用ケアの習慣づけに役立ちます。

昼休みのリフレッシュ:午前中のデスクワークで緊張した肩や首の周辺に、薄荷脳を含む漢方外用製品を少量塗布することで、冷涼感をもたらします。

帰宅後の入浴後:1日のデスクワークを終えた後、入浴で体を温めてから腰部や肩に漢方外用軟膏を塗布するのも、セルフケアの一つの方法です。

台湾製の漢方外用軟膏「維益安(ウェイイーアン/Wei Yi An)」や「万寧膏加減味(ワンニンコウ/台湾表記:萬寧膏加減味)」は、大黄や黄柏などの伝統的な漢方生薬を配合した外用製品です。薬機法に基づき療効の標榜は行っておりません。台湾の伝統的な外用処方を現代的な軟膏剤型で製品化したものです。

デスクワーク族の腰痛予防―日常でできるセルフケア

漢方外用ケアと併せて、日常生活での予防習慣を整えることが、デスクワーク族の腰痛や肩こり対策の基本です。

姿勢の見直し:モニターの上端が目の高さになるよう調整し、足裏が床に着く椅子の高さを確保しましょう。厚生労働省の腰痛予防対策指針でも、適切な作業姿勢の確保が推奨されています。

定期的な休憩:1時間に1回、5分程度の休憩を取り、立ち上がって軽いストレッチを行いましょう。特に、肩回しや腰のひねりといった動作は、デスクワークで緊張した筋肉をほぐすのに役立ちます。

テレワーク環境の整備:自宅でのテレワーク環境がオフィスより劣る場合、腰痛リスクが約2倍に上昇するというデータもあります(Matsugaki et al., 2021)。作業用のデスクと椅子を整え、ソファやベッドでの長時間作業は避けましょう。

運動習慣:週2-3回の軽い運動(ウォーキング、ヨガ、水泳など)は、腰部や肩周辺の筋力維持に有効とされています。無理のない範囲で継続することが大切です。

よくあるご質問

デスクワークで腰痛になりやすいのはなぜですか

座位姿勢では立位より腰椎椎間板への圧力が約1.4倍に増加します(Wilke HJ et al., Spine, 1999)。長時間同じ姿勢を続けることで筋肉の緊張と血流低下が生じ、腰痛の原因となりやすくなります。

漢方外用軟膏とは何ですか

大黄、黄柏、薄荷脳などの植物由来成分を配合した外用ケア製品です。台湾では日常的なセルフケア製品として長年親しまれています。薬機法に基づき療効の標榜は行っておりません。

維益安(ウェイイーアン)と万寧膏加減味(ワンニンコウ)はどう違いますか

維益安(ウェイイーアン)は現代的な製法で作られた滑らかな軟膏タイプで、広い範囲に薄く伸ばしやすいのが特徴です。万寧膏加減味(ワンニンコウ)は伝統的な漢方処方に基づくやや硬めの膏薬で、ピンポイントに塗布したい部位に適しています。使用感や適用部位に応じてお選びいただけます。

1日に何回塗布してよいですか

一般的な使用目安として、1日2-3回の塗布が推奨されます。朝の出勤前、昼休み、入浴後などのタイミングが取り入れやすいでしょう。

テレワークで腰痛が悪化した場合はどうすればよいですか

まず作業環境の見直しを行い、1時間に1回の休憩を習慣づけてください。痛みが2週間以上続く場合や、しびれを伴う場合は必ず医療機関を受診してください。

肩こりにも使用できますか

漢方外用軟膏は、肩や首周りにも塗布して使用できる外用ケア製品です。デスクワークによる肩こりのセルフケアとしてもご活用いただけます。

湿布と漢方外用軟膏はどちらがよいですか

湿布は貼付タイプで手軽ですが、軟膏タイプは塗布量や範囲を自由に調整できます。使用部位や生活スタイルに合わせてお選びください。関節部位には軟膏タイプが塗布しやすい傾向があります。

漢方外用製品は日本で購入できますか

台湾製の漢方外用製品は、WhatsAppやLINEを通じてお問い合わせいただけます。詳しくは下記の連絡先までお気軽にご連絡ください。

お問い合わせ

泰允薬品(Taiyun Pharmaceutical Co., Ltd.)|台湾製造

WhatsApp: https://wa.me/message/IOR3XAXSPBKIA1

LINE ID: @typhd

電話: +886-37-867197

公式サイト: www.taiyun-pharm.com

泰允薬品・薬剤師監修|台湾製造

参考資料

出典:[厚生労働省:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況](https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/index.html)

出典:[Matsugaki et al.: Increased Work from Home and Low Back Pain among Japanese Desk Workers during the COVID-19 Pandemic](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8657068/)

出典:[Zhu et al.: Berberine Inhibits the Inflammatory Response via TNF-α/Inflammation/RAGE Pathways](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11475634/)

出典:[Wilke HJ et al.: New in vivo measurements of pressures in the intervertebral disc in daily life](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10626305/)

出典:[Huang et al.: Regulatory effects of emodin on NF-kappaB activation and inflammatory cytokine expression in RAW 264.7 macrophages](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15942676/)

出典:[McKemy DD et al.: Identification of a cold receptor reveals a general role for TRP channels in thermosensation](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12869658/)