03.2023.07

漢方で解決!痛みと上手く付き合うための軟膏選び「万応膏」と「万寧膏」の違い

年齢を重ねるごとに感じる体の痛み、それは誰にとっても避けられない悩みかもしれません。特に40代を過ぎると、若い頃には気にならなかった体の節々や古傷が痛み出すことも少なくありません。そんな時、頼りになるのが漢方です。今回は、漢方における外傷治療でよく使われる二つの軟膏、「万応膏(ばんのうこう)」と「万寧膏(ばんねいこう)」について、その違いと賢い選び方をご紹介します。

漢方傷科とは?

漢方医学には、「傷科(しょうか)」という分野があります。これは、打撲や捻挫といった外傷や骨折、関節の痛みなど、整形外科的な症状を専門に診る部門です。西洋医学とは異なるアプローチで、体の自然治癒力を高め、根本からの回復を目指します。

「万応膏」と「万寧膏」って何が違うの?

どちらも消炎、鎮痛、組織修復促進といった効果が期待できる漢方の軟膏ですが、その成分や得意な症状が異なります。

成分の違い

  • 万応膏:主に「天南星(てんなんしょう)」、「地龍(じりゅう)」、「黄柏(おうばく)」、「槐花(かいか)」といった生薬が配合されています。

    • 天南星:優れた消炎作用があると言われています。
    • 地龍:痛みを和らげる効果が期待できます。
    • 黄柏槐花:赤みや腫れを抑える作用があるとされています。
  • 万寧膏:主に「白芷(びゃくし)」、「地黄(じおう)」、「紫草(しそう)」、「蒼朮(そうじゅつ)」といった生薬が配合されています。

    • 白芷:体を温め、痛みを鎮める作用が期待できます。
    • 地黄:体を潤し、乾燥による不調を和らげる作用があると言われています。
    • 紫草蒼朮:消炎、鎮痛作用に加え、組織の修復を促す効果も期待できます。

適応症状と使い方の違い

  • 万応膏

    • 主に外傷性の皮膚炎症湿疹あせも、** 疥癬(かいせん)** などの皮膚トラブルに用いられます。
    • 傷口に塗布したり、患部に直接塗擦して使用します。
    • 痛風やリウマチによる炎症にも使われることがあります。
  • 万寧膏

    • 主に骨折脱臼捻挫筋肉の損傷など、骨や関節、筋肉に関わる症状に用いられます。
    • 患部への部分的なマッサージや塗擦に使用します。
    • スポーツによる怪我や、慢性的な関節痛などにも適しています。

ご自身の症状に合わせた選び方

上記のように、「万応膏」と「万寧膏」はそれぞれ得意な症状が異なります。ご自身の具体的な痛みや不調に合わせて適切な方を選ぶことが、より効果的な治療に繋がります。迷った場合は、専門家である医師や薬剤師に相談することをお勧めします。

使用上の注意

漢方薬は自然由来の成分ですが、使用には注意が必要です。特に、妊娠中の方授乳中の方乳幼児高齢者など、特定の体質の方は、必ず医師の指示に従ってご使用ください。


日本の代理店様、販売店様へ

弊社は、長年にわたり漢方製品の研究開発に取り組んでまいりました。この度ご紹介いたしました「万応膏」と「万寧膏」は、台湾で古くから親しまれている伝統的な漢方軟膏であり、その効果は多くの方々に実感していただいております。

40 歳以上の体の痛みに悩む層は、日本においても非常に大きな市場であると認識しております。弊社の製品は、専門性と親しみやすさを両立させた製品として、貴社の「漢方知識」や「商品選購ガイド」といったコンテンツにも大変親和性が高いと確信しております。

もし、弊社の漢方製品にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度ご連絡ください。詳細な資料のご提供や、今後のパートナーシップについて、具体的なご相談をさせて頂ければ幸いです。日本の皆様の健康と bienestar に貢献できるよう、共に事業を拡大していけることを楽しみにしております。


本記事は、参考論文に基づき作成されました。

  • 李根。万応膏治療膝骨関節炎臨床観察 [J]. 中国当代医药,2019, 26 (34): 92-93.
  • 陳鳳霞,王慶芝。万寧膏在運動創傷治療中的臨床応用 [J]. 体育科学,2015, 35 (8): 110-114.
  • 《中華人民共和国薬典》. 第十版。中国医药科技出版社,2020.